リストカットの傷跡にはいくつかのタイプがあり、症状によって有効な治療方法が異なってきます。
通常、最初のうちは赤い状態になり、その後傷の深さなどによって白く変色することがあります。

 

赤い状態の時は、そのままでも自然治癒する可能性があるため、レーザー治療や手術の必要はないかもしれません。
ただ、赤い状態というのは炎症が起きているということであり、あまり長く続く場合は注意が必要です。

 

炎症が長く続くと、皮膚細胞は自己防衛のため、メラニン色素を生成するといわれています。
メラニン色素が多く作られてしまうと、傷跡が治った後にも、その部分が黒く色素沈着してしまいます。
これを防ぐためには、できるだけ傷跡を紫外線にあてないよう、気をつけることが大切です。
刺激を与えて炎症を悪化させないよう、普段から注意を払いましょう。

 

傷が白くなってしまう理由は?

赤い場合は自然に消える可能性がありますが、白い場合はそのままでは治らないといわれています。
リストカット跡が白くなっている理由は、表皮よりも奥深くまで、傷が到達してしまったことにあります。

 

これはメラニン色素を生成する機能が失われてしまっている状態であり、自然治癒は難しいといえるでしょう。
これは成熟瘢痕と呼ばれる状態であり、放置した場合、その後は変化しないといわれています。

 

レーザー治療で傷を消す仕組み

この白い跡、成熟瘢痕を薄くするためには、レーザーによる治療が有効だといわれています。
専用のレーザー機器を用いて、特殊な波長の光を当てることで、肌の再生を促すという方法です。

 

レーザー治療の仕組みは、肌内部に刺激を与えて、コラーゲンの生成を促すことにあります。
レーザー光は真皮まで届けることができるため、深い傷によってできた跡にも、効果が得られるというわけです。

 

レーザーの光を浴びると、肌内部の細胞が熱によって収縮をします。
この収縮から回復するために、コラーゲン生成が自然と活発になり、その結果肌のターンオーバーが促進されるのです。

 

つまり、基本的には「自己治癒力」を高めるという治療ですから、即座に効果が得られる、というものではありません。
数回に分けて少しずつレーザーを照射し、肌の内部から自然と生まれ変わるように、促していくという方法なのです。

 

通常、リストカット跡の修復のためには、5回以上の照射が必要だといわれています。
一ヶ月に一回、レーザーを照射し、その都度自己再生を促していく、という流れになります。

 

レーザー治療は傷跡修正に有効な方法ですが、完全に消し去ることを目的としたものではありません。
自然なターンオーバーを繰り返させることにより、古い皮膚の排出が進み、やがてだんだんと跡が薄くなっていく、というものです。
ただ、症例によっては、ほとんど見えないという程度まで、回復できることもあります。

 

こうしたレーザー治療法は美容のためにも用いられるものであり、安全性が高く利用しやすいというメリットがあります。
また、手術による皮膚切除などと比較すると、体への負担も少なく、治療痕が残る心配もありません。

 

ただし、治療には最低でも5ヶ月間はかかることになりますから、すぐに目立たなくしたい、という場合には別の対策が必要でしょう。
基本的には、どういった方法であっても、あっという間に傷がなくなる、ということはないといえます。
「今すぐ何とかしたい」という場合には、治すよりも「一時的に隠す」対策が必要です。

 

傷隠しの方法についても、現代はより進化して、目立ちにくく自然に見せることが可能となっています。
代表的なものとして、「ファンデーションテープ」があり、これは肌色をした粘着性のテープです。

 

厚さ0.02mmと非常に薄く、肌にしっかりと貼り付きますので、違和感なく気になる部分を隠すことができます。

 

また、貼った状態でもほとんど段差が生じないため、影ができず自然な仕上がりです。汗や水にも強い作りとなっていますので、剥がれるのではと気にする必要もありません。
肌色のカラーバリエーションもそろっていますから、しっかりと色合せをして選べばより自然に隠すことができるでしょう。

 

クリニックで傷跡の根本治療を行いましょう

できれば根本的に治療しておきたいものですが、即効性のある方法としては、こうしたアイテムを使って隠すのも一つの手です。
一時的には隠すことでやり過ごし、時期を見てレーザー治療など本格的な対策を行う、というのが良いでしょう。

 

レーザー治療は形成外科や美容外科などのクリニックで多く取り入れられている方法です。
リストカット跡にお悩みの方は、それらのクリニックに一度相談に行ってみると良いかもしれません。

 

通常、これらのクリニックではカウンセリングを行っていますから、まずは自分の症状について、一度相談してみると良いでしょう。
こうした悩みを抱えている方は非常に多いですから、傷跡を専門にしているクリニックなどもあります。
専門医の診察を受け、どのようにケアしていくべきかを知っておきましょう。